【国史跡 福岡城跡とは】
福岡城は初代藩主黒田長政とその父黒田如水(官兵衛)により、1601(慶長 6)年~1607(慶長 12)年にかけて
築城された平山城です。
城内は本丸・二ノ丸・三ノ丸で構成されています。
城内面積は約 41万㎡、濠を含めた総面積は約 110 万㎡で、九州の城の中でも有数の規模です。
城内には 47 の櫓があったとされ、その他に本丸御殿、御下屋敷など多くの建造物がありましたが、
明治以降ほとんどの建物が解体・払下げ等で失われ、城内に現存する建物は多聞櫓などごく一部です。
1957(昭和 32)年に国史跡指定を受けています。
【潮見櫓とは】
潮見櫓は木造二階建ての建物で、福岡城三の丸の北西隅に位置する角櫓(すみやぐら)です。
海上の監視を行ったことから名付けられたとも言われ、築城後の早い時期から絵図等でその存在が確認でき、
文献によれば 1799(寛政 11)年に修理された記録が残っています。
1908(明治 41)年に旧藩主の黒田家の菩提寺である崇福寺(博多区千代)に払い下げられ、
仏殿として使用されていましたが、その時に誤って月見櫓と伝えられてきました。
1990(平成 2)年に調査を行ったところ、潮見櫓の証拠を示す棟札が発見され、
正しい名称が分かり、このたび本来の場所に移築・復元を行いました。