宮崎安貞翁の書斎・墓地(紹介)
福岡市西区の九大学研都市駅から南東へ約900mの位置にある宮崎安貞翁の書斎・墓地(県指定史跡)を紹介します。
宮崎安貞翁は、江戸時代前期の農学者で没後300余年になりますが、九州・山陽・近畿等の諸国をめぐり農業技術を学び女原村に住み、農業の実践・研究・指導に専念し、この書斎で書かれたわが国最初の「農業全書10巻」は、元禄10年(1697)完成しています。
また、低湿地のアシ原一帯(現在の学研都市駅東側の福大グランド南北付近)に「宮崎開き」といわれる開墾事業にあたりました。
書斎の廻りには、ソメイヨシノ等の木立があり、墓地は、クヌギ・カシ等の雑木林に囲まれています。
宮崎安貞の書斎
宮崎安貞の墓
翁の偉業を一般に知らせ後世に伝承するため、周船寺村が福岡市に合併した1961(昭和36)から遺徳を偲ぶ顕彰会が発足し50余年になります。
顕彰祭は、毎年周船寺校区自治協議会が主体として携わり、今年も6月4日に終焉の地である女原で地元関係者等約100名が出席し、開催されました。
宮崎安貞翁顕彰祭(H.27.6月4日)
農業全書
駅南口のさいとぴあ1階ロビーの一画に伊都区画整理事業等により、埋没した宮崎開きの位置や内容が説明されたパネルが展示されています。
さいとぴあ内に展示されている宮崎開き周辺を紹介するパネル
西部地区方面に行かれたおりには、宮崎安貞翁の史跡等を訪ねてみてはいかがでしょうか。