酔芙蓉
この夏の記録的な暑さはようやく峠を超えたようです。
ところで、1日のうちで花の色が変わる酔芙蓉をご存知ですか?
酔芙蓉は、1日花で、
朝のうちは純白、午後にはピンク色、
夕方から夜にかけては紅色になるのです。
酒を飲むと顔色がだんだん赤くなるのに似ていることから
この名がついたといわれています。
温度が25度以上になると植物色素のアントシアニンが合成されて色が変わるのだそうです。
この酔芙蓉、樋井川沿いで見られます。
朝開花した花は純白です。 (8時撮影)
夕方、花はピンクに染まっています。(18時撮影)
翌朝8時、昨日開花した花は濃いピンクになってしぼんでいます。
1本の木に、白から濃いピンクの色が見られるのです。
私が酔芙蓉を知ったのは
昔、父に薦められて読んだ小説「風の盆恋歌」(高橋治著)がきっかけです。
主人公の男女が、大学時代互いに好意を持っていたのに
それぞれ別の人と結婚します。
50歳を過ぎて、富山に年に3日だけ、二人で過ごす家を買い、
風の盆の祭りに行くというようなストーリーだったような・・・
その中で、女性が二人の家の庭に酔芙蓉を植えるのです。
読んだ当時、若かったせいかピンときませんでしたが、
1つだけ印象に残っているのが酔芙蓉でした。
夕方に向かって色を濃くしていく酔芙蓉がなんとも色っぽかったので
記憶しています。
樋井川の酔芙蓉はこれからしばらく楽しめそうです。
通られるときにはご覧になってみてください。
お酒がめっぽう弱いみどり課Nでした。