神の木
空は碧く澄み渡り、さわやかな季節となりました。
ところで今年も7月3日・13日の集中豪雨に9月17日の台風襲来と災害が多発し、
人智の及ばない自然の猛威にはひたすら神のご加護にすがりたくなるものです。
そこで今回は神に関わりの深い樹木をブログテーマに選びました。
最近、当協会西側の博多湾に隣接している百道浜西緑地を通ったとき気付いたことですが、カラタネオガタマが2本、その園路反対側にカクレミノが1本植えられており、中国原産の神の木に元来は中国の物怪である天狗を掛けてこれは一種の洒落かと思いプランニングセンスに感心しました。
(穿ち過ぎかな?)
カラタネオガタマは希少のため街路・公園樹としては市内で唯一でしょう。
左が唐種招霊、右は隠蓑です 前方はH=1.5m、後方はH=2.0mです 別名は天狗の団扇です
・カラタネオガタマ:唐種招霊、別名はトウオガタマ(唐招霊)、モクレン科の常緑小高木、
江戸時代に渡来、花はバナナのような甘い香りがします。
赤花唐種招霊(ポートワイン)は別品種です。
・カクレミノ:隠蓑、別名はテングノウチワ、ウコギ科の常緑樹高木、樹液が漆の成分ウルシオー
ルを含むため炎症を起こすこともあります。
そして、渡来種がなんぼのもんじゃいと日本原産のオガタマノキを探索した結果、灯台下暗しで、福岡タワー近く室見川左岸の日本三大愛宕である「愛宕神社」にご神木として祀られていました。
さっそく参詣したところ、樹齢は不詳であり、幹廻りは1.7m、高さは16m以上(推定)、
「小賀玉」と標示され苔生してまさに神が宿る古の雰囲気を体感しました。
鳥居の後方がご神木です 本殿を臨みます 境内からの眺望(絶景)です
・オガタマノキ:招霊木または黄心樹、和名は神道の「招霊」(オギタマ)から転訛、モクレン科
の常緑高木、日本書紀「天岩戸」において、天照大神がお隠れになったとき、
天鈿女命は招霊木の枝葉を手にして舞ったと伝えられています。
また、国道386号線沿いの日蓮宗平松山圓誠寺(朝倉市比良松401番地)で樹齢100年以上といわれるオガタマノキに偶然出合い驚きました。
気さくな平石上人のお話しでは、新本堂落成以前は裏手で生い茂っていたところ、その後に強風対策のため檀家のひとたちがクレーン車も使わず主幹や枝を剪定し、高さを8m程(推定)に押さえた そうで、プロ庭師顔負けの技術力に脱帽です。
ちなみに幹廻りは2.1mありました。 (この大樹はお寺に植えられたのでご神木ではなく古木です)
中央が招霊木です 樹形はシンプルな仕上がりです 西身延本佛寺と大本山池上本門寺
で修行を積まれた平石上人です
おまけ
以前、このコーナー(桜紅葉)にて紹介した二度咲きのソメイヨシノで、1ヶ月前から10本程が ポツポツとひそやかに開花しています。
場所は朝倉市堀川用水路水車群(国指定史跡)の東側です。
赤い花はカンナです 一分咲き(?)です 秋空に映えますね
ブログ担当は再々度、総務課経理係のOldManでした。