このコンテストは、花や緑に関する写真の募集や展示会を通し、緑の普及啓発を図ることを目的に、平成12年度から取り組んでいるものです。
福岡市内の公園や街路樹、水辺や森など自然の中での花や緑を題材とした写真、または花や緑の中での遊びや暮らしなどの写真を対象としています。
平成22年度は過去最高の223点の応募があり、審査を行った結果、ここにご紹介する26点の受賞作品が決定しました。
皆様も、身近な街の思いがけない緑のスポットを再発見してみて下さい。
<募集ならびに審査の経緯>
1.募集 募集期間 平成22年4月1日~8月31日
応募総数 223作品
2.審査日 平成22年9月6日(月)
3.審査委員 松尾芳彦(西日本写真協会事務局長)
福永孝義 (西日本写真協会常任委員)
福岡市住宅都市局公園緑地部緑化推進課長
(財)福岡市森と緑のまちづくり協会みどり課長
<審査総評> 審査委員長 松尾 芳彦
第11回「森・花・緑のまちかど」写真コンテストは、参加人員107人、応募数223点と最高となった。
福岡市内に限定したコンテストだが、やはり人気スポットの舞鶴公園、花畑園芸公園、植物園などが圧倒的に多かった。また、被写体はサクラがトップで82点、次いで春の花38点、紅葉、アジサイなどと続いた。
推薦には福岡市南区・萩尾稔さんの作品「夜桜爛漫」に決定した。今年からライトアップされた下の橋・潮見櫓周辺のサクラを見事に作品にされた。とくにこの日は風がなかったため、堀の水に映ったサクラの色も鮮やか。
特選の春日市・萩原貢さんの「楽しい遠足」は、海の中道海浜公園の観覧車からの作品。幾何学な道が面白く、その中を行く遠足の列をうまくとらえた。
もう一点の特選の福岡市南区・丸山徳子さんの「桜吹雪」は花畑園芸公園の桜並木に散る花ビラをうまく狙った作品。望遠を使い、花ビラを多く見せる技術は見事。たわむれる子供もよい。
今回はデジタル写真が相当数応募されたと思うが、プリントの仕上がりがよく、特に花の色が忠実に表現された。来年も立派な作品を期待しています。
萩尾 稔さん
●受賞コメント●
作品的にはオーソドックスな物でしたので、まさか入賞出来るとは思ってもいませんでした。今回の入賞には本当に驚きました。
舞鶴公園はよく行く撮影スポットですが、以前より桜のライトアップが実施されないかと思っていました。撮影当日は上手い具合に無風のコンディションで、お濠への映り込みを狙いました。
福岡市内には季節毎に花や緑の美しい景色が多くありますので、これからも街中の花景色を写し撮ってきたいと思います。
撮影場所:舞鶴公園
萩原 貢さん
●受賞コメント●
花桟敷は春はフラワーピクニック、秋はコスモスの地上絵で彩ります。
大観覧車より俯瞰でこの地上絵に見物人のアクセントが欲しくて通いました。
遠足の子供たちの列が入ったとき、“ヤッター”と感動して撮りました。
撮影場所:海の中道海浜公園
丸山 徳子さん
●受賞コメント●
花畑園芸公園の桜の満開に会えたのは、初めてでした。桜のトンネルが逆光でとてもきれいでした。神様のうれしいいたずらで突然風が吹き、花びらが散りはじめました。
子供達とピンクのじゅうたんが一緒に撮れて、興奮と感動の一枚です。
一瞬の一期一会に感謝しています。
撮影場所:花畑園芸公園
山口 早苗さん
●受賞コメント●
5月3日博多どんたくを撮りに出かけましたが、適当な撮影場所確保できず、アクロス ステップガーデンに登りました。園内の若葉は美しくきれいでしたが、被写体には物足りず点景が欲しいと思っている所に美しい女性が突然現れたので急いでシャッターを切りました。
写真はまさに一期一会と感じたしだいです。
撮影場所:天神中央公園
今津 盛一さん
●受賞コメント●
初参加で入選できたこと、とても嬉しいです。改めて舞鶴公園の四季の素晴らしさを知りました。寒い2月の見事な梅林でした。この日は天候も良く梅、城壁、見物客、福岡タワーと欲張った構図に挑戦してみましたが、見物客も多くバランスが難しかったです。市の中心にある素晴らしいこの公園をこれからも維持していただき市民を楽しませて下さい。来年もぜひ市内のどこかで季節を感じながら撮影にチャレンジしてみたいと思っています。
撮影場所:舞鶴公園
藤村 俊和さん
●受賞コメント●
去年アクロスでこの写真コンテストの作品展を見た時、今回出品しようと思いましたがあっという間に〆切月となり、会社の昼休みにカメラ片手に天神中央公園に行く途中、市役所の緑が目に入り直線的な建築物の前に美しい曲線のブロンズ像を配しシャッターを切りました。初めての応募で入選でき嬉しく思っています。
撮影場所:福岡市役所
岡田 照秋さん
●受賞コメント●
咲きほこるあじさいの中でそれぞれに楽しむ人々の様子を撮影しました。毎年このコンテストを楽しみにしています。
撮影場所:筥崎宮あじさい苑
足立 勝昭さん
●受賞コメント●
4月の下旬に植物園を訪れたのですが、遠足の子供たちが少なかったので数日後再び撮影に出かけました。この日は幸い元気な子供たちがたくさん居ましたし、池の鯉も上手い具合に泳いでくれてラッキーだったと思っています。
撮影場所:福岡市植物園
本田 優子さん
●受賞コメント●
最近はウォーキングの途中に見かける四季折々の花々や木々の成長にも関心をもって参りました。公園のソメイヨシノが散ってしまって、寂しく思っていたら、次は華やかな八重桜の季節、花の周りには自然と人々が集まってくるものですね。
撮影場所:西の堤池
大和 成美さん
●受賞コメント●
実は、この日はどんたくの写真を写しに出かけたのですが、天神どんたく広場・舞台は、人・人・人で身動きも出来ない有り様でした。天神中央公園にさしかかりましたら、公園の新緑の美しさに出会い、感動してシャッターを押しました。これからも健康のために写真を楽しんでいきたいと思います。
撮影場所:天神中央公園
高瀬 重信さん
●受賞コメント●
撮影当日は福岡市内では珍しい大雪で冬ボタンが見事に雪化粧となりました。降りしきる雪の中での撮影でしたのでカメラやレンズが濡れたり曇ったりで一苦労がありました。大雪といいましても淡雪でしたので、束の間で貴重な雪の景観でした。
撮影場所:筥崎宮花庭園
塚野 美津子さん
●受賞コメント●
ブルーに暮れ残る空にライトアップされた桜がお濠に写り込むこの場所が好きで毎年撮影しています。
強い光源でライトアップされているので、露出オーバーにならない様にする事と日没後の数分の時間帯を逃さない様に心掛けて撮りました。
これからも花のある風景を探すのも楽しみの一つにしたいと思います。
撮影場所:舞鶴公園
末廣 周三さん
●受賞コメント●
楽水園は紅葉の時期に毎年行っています。昨年は少しタイミングが遅れましたが、入選に選ばれて感激です。
撮影場所:楽水園
壱岐 貴三郎さん
●受賞コメント●
入賞できたことは嬉しいです。しかし未だ私に足りないことがある、それを埋めないと上位に入れない、努力と考えが甘い点だと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
写真については明るい写真と奥行き感の表現に注意して1コマを決めました。
撮影場所:室見川橋本橋付近
大野 隆幸さん
●受賞コメント●
特にスナップ関係は、人物の肖像権の問題がありますので、その都度了解を得ての撮影を心掛けています。写真は楽しむ、楽しく活動することをモットーに、気力、体力、独眼力、そして草魂、闘魂、魂しいにて切磋琢磨して技術向上を目標に活動中です。森・花・緑のまちかど写真コンテストにはいつも応募しますが、落選ばかり。精神的に落ち込み、その姿で道路を歩いていたら溝に落ち込み、踏んだり蹴ったりの日々の中で、今回初めて佳作ではありましたが、入賞することができ、大変嬉しく思っています。来年こそ推薦を目標に、受賞できるように頑張り、強力な美と芸術的写真を撮ってきます。
撮影場所:舞鶴公園
福原 良一さん
●受賞コメント●
家族連れやカップルが、桜咲く春の日のおだやかな1日を過ごさせていました。
撮影場所:曲渕ダムパーク
宮邉 政城さん
●受賞コメント●
ハナショウブは、日本独特の伝統園芸であり、梅雨を告げる指標の花として「季」を重んずる日本文化の一環をなしている。香椎宮でも例年“しょうぶ祭”には初刈りの神事が行われている。
撮影については最もきれいな日、時を選び、花の環境をも取り入れるため池をめぐりて心掛けるも、いまだ満足な作品なし、今回の受賞を糧として今後もがんばります。
撮影場所:香椎宮しょうぶ園
井手 和之助さん
●受賞コメント●
福岡市の街は、四季折々に咲く花、街路樹の新緑と紅(黄)葉などとても美しい街です。
アクロス福岡のステップガーデンは隠れた紅葉のスポットで深紅にもえるハゼの紅葉を撮ってみました。
撮影場所:アクロス福岡
市橋 正子さん
●受賞コメント●
能古島の小高い丘全体に拡がるリビングストンデージーは花の宝石とも言われ此の日は七色の花が満開でした。丘から望めば海に浮かぶ志賀島、玄界島、韓国へのビートル、往き交う客船も添景となりカメラマンの絶好の撮影場所となっております。私は少し変化がほしく丘を下って、カメラを丘の上へと傾け空と花を繋ぎシャッターを押しました。地肌がすっかりかくれ、まるで敷きつめられた絨毯の様に美しくて満足致しました。
撮影場所:能古島アイランドパーク
伊藤 忠さん
●受賞コメント●
受賞作品の撮影地・福岡市植物園には夫婦で年間5~6回は通っており、その都度沢山の写真を撮ってきますが、なかなか気に入ったものはありません。受賞作品は妻が「これがいいよ」とアドバイスしてくれたのを応募したものです。
撮影場所:福岡市植物園
小田 泰三さん
●受賞コメント●
脇山小児童と地元の女性達が地域の伝統芸能「お田植え舞」を披露し、田植えの様子を撮影しました。
今回初めての応募で「佳作」の賞を頂き、大変嬉しく思っております。
撮影場所:早良区脇山
新川 良太郎さん
●受賞コメント●
今年は猛暑ということもあり、何度か野河内渓谷へ涼みに行きました。
写真は、水の流れと緑の木々が一番多く取り込めるような場所を探して撮影しました。そのため、自ら水の流れの中に入り、三脚も水の中に立てて、出来る限り水面に近い、低い位置で撮影することを心がけてみました。
初めての応募で佳作をいただき、喜びと共に今後の励みになります。また、来年はさらに上を目指してチャレンジしたいと思います。
撮影場所:野河内渓谷
加藤 栄子さん
●受賞コメント●
春の舞鶴公園で、犬の散歩が可愛いので写しました。
撮影場所:舞鶴公園
木下 康幸さん
●受賞コメント●
博多の繁華街の中洲那珂川で工事の流れに添ったブイ、白い護岸、咲き誇る鮮やかな花、3つの組合せが面白いとシャッターを切りました。
撮影場所:那珂川
桐井 義夫さん
●受賞コメント●
舞鶴公園の名島門の近くに、「糸くくり」という珍しい八重桜が咲いているというので撮影に行ったら、折からの強風で大きな枝が折れ、無惨にも地上に落ちていました。かなりの老木のようで、他の折れそうな枝をスタッフの方が補強していました。その若者の凛々しくも優しい表情にひかれ、彼の樹や花への思いを表現したいと、シャッターを押しました。2年続けて「奨励賞」をいただき、励みになります。
撮影場所:舞鶴公園
清家 道子さん
●受賞コメント●
このコンテストには初めて応募しましたが、このような賞をいただき、感激しています。この日は3月でまだ肌寒く、ふらりと出かけた福岡市植物園にはかわいらしい園児たちが遠足に来ていました。長く伸びた木の影に重なった子供達の姿が春を待つ花の蕾のように見え、とてもほほえましく思わずシャッターを切りました。
撮影場所:福岡市植物園