このコンテストは、花や緑に関する写真の募集や展示会を通し、緑の普及啓発を図ることを目的に、平成12年度から取り組んでいるものです。
福岡市内のまちかどの花や緑をテ-マにした写真を対象としています。
平成28年度は252点の応募の中から、以下の受賞作品が決定しました。
講 評
審査委員長 松下 則通
昨年までは、応募された全作品の中から4部門別に特選4点を選び、その特選4点から最高賞の「推薦」を厳選していましたが、部門別の応募数に極端な隔たりが生じたケースもあり、今回から4部門を廃し、新たに大賞1点、特選3点以内、入選6点以内、佳作12点以内としてコンテストを実施しました。その影響も多少あったのでしょうか。応募件数、応募者数も例年より少なくなりましたが、これまでどおり西日本写真協会役員や福岡市の緑のコーディネーターを含む5名で審査に携わりました。
【大賞】 本田 優子さん 「盛夏に咲く」
ローアングルのショットが功を奏した作品です。お堀に咲く可憐な黄色のハスに引き込
まれました。画面の3分の2以上を占める水面に浮くハスと緑の葉、背景の石垣と青空と
のバランスの良さが評価されました。審査の際、こんなに低い位置から撮れる所があるのか、
といった声も聞かれた「作者の狙いどおりの写真」でしょう。
【特選】 丸山 徳子さん 「楽しい遠足」
撮影からプリントまでの仕上がりが抜群だ、が第一印象。画面下の左右の空間と画面左上
の背景処理も見事。主となる満開の桜2本が浮き立ち、撮影前からの“計算”がうかがえる
作品となりました。
【特選】 福原 良一さん 「夏の日」
真っ青な空に浮かぶ黄色のハマボウが飛び込んでくる、タイトルどおりのナイスショッ
ト。青空だけでなく画面右の超高層マンションの存在で、アイランドシティでの撮影だ、と
も理解できました。
【特選】 荻原 敏彦さん 「ビルのオアシス勢揃い」
都心のビルの狭間に集結した華やかな博多どんたくの「花」自動車と、中央公園の豊かな
樹木の「緑」。まさに「花と緑のまちかど…」のテーマにふさわしい“福岡市”がうまく表現できた好作品です。
第17回の応募件数252点、応募者数104人。写真撮影の月別では4月の87点がトップで、5月35点、3月27点と続き、1月と2月は一桁でした。冬の外出を億劫がらず、入賞を目指して撮影されることをお勧めします。もう一点、写真はトリミングによる「引き算」も大切です。狙った被写体が浮かび上がるよう再確認されていれば、と惜しまれる作品も多く見られたからです。次回は留意された作品が多く寄せられるよう期待しています。
本田 優子
美術館経由のバスを利用したときは舞鶴公園内の花や木々を眺めながら季節を感じています。真夏日の暑い日に、睡蓮が2ヶ所の池で涼しげに、また鮮やかに咲いているのに気づきました。翌朝、カメラ持参で出かけました。青空も手伝ってくれて清らかな黄色い睡蓮の花が咲く風景が撮れました。
(舞鶴公園)
高鷹 るみ子
満開となった桜を見に行った時、お堀に1羽の白鷺が舞い降り夕方の餌獲りをしているようすです。人に慣れているのか、大勢の人が行き交うのにしばらく飛び立たずにいてくれたので、少し散った花びらを入れて撮影することができました。
矢野 敬一
緑が一杯の木々が、どこまでも続く。そのトンネルを、妖精たちを乗せてオモチャの汽車が行く。時には、小鳥たちの歓迎の歌をのせた緑のそよ風が、そっと優しく私たちを包んで、わたって行く。ほら、そんな万緑の国。よかったら、緑の風に乗って、そっとのぞいてみませんか。
宮原 秀子
12月の海の中道海浜公園でクリスマスイベントがありました。とても寒い夜でしたが、満月の月あかりと灯明のやさしいあかりに包まれて温かい楽しい時間を過ごしました。撮影は月夜の雰囲気が伝わるように低い位置から撮りました。
石橋 れい子
今年も舞鶴公園の藤の花がきれいに咲いているかなとカメラを片手に出かけました。藤棚の下の茶席に古くからのお友達でしょうか。お二人でおしゃべりをしながら楽しい時間を過ごしている姿が目に入り、藤の花とお二人がマッチしてとてもよい雰囲気でしたので、シャッターを切らせていただきました。
長島 秀彦
4月から入園予定の孫は未だ言葉が出なくて心配(当時)だが、動物が好きでこの日も動植物園へ同行。動植物園へ入場すると、真赤な紅葉と熱心に手入れをする庭師の姿が目に飛び込んで来ました。聞けば、カリンの剪定とのこと。果樹の生育を通して孫の生長に想いを馳せたものです。
川島 保子
舞鶴公園の梅や桜の開花情報をテレビで見て、何回か撮影に出かけました。なかなか良い天気が少なく、雨降りの次の日に行ったところ、堀のハスの葉の上に、花びらが散っていて、青空も映り込んで、とてもきれいでした。
大脇 洋彦
名島門付近は、春夏秋冬と感じることができるスポットです。多くの方が名島門をくぐりウォーキングや自然鑑賞を楽しんでいます。今回は名島門の向こうに見える新緑が目に留まり、シャッターを切りました。名島門とのコントラストを意識しました。新緑は人の心をすがすがしくしてくれます。
濱咲 誠
撮影地はわが家近くの緑地で、3月になると桜の濃い桃色の花を付け、その甘い香りに誘われてメジロがあらわれ、夢中で飛び回ります。春光を浴びて桜の桃色、メジロの黄緑色がまばゆいほど。青空を背景にするとそれがまた一段と映えます。都会でこんな自然に恵まれていることに感謝しながら、シャッターを切りました。
角 芳郎
皆様ご存知の福岡タワーです。今年の夏は毎日がうだるような暑さで、頻繁に松林に涼みに来ました。福岡タワーの海浜側には、ヤシの木が高くそびえています。タワーの真上に太陽が来る場所を探し、広角レンズで撮影しました。逆光で暗い描写ですが、夏の雰囲気が出ていればと思いました。
船津 龍一郎
最近の博多駅は随分賑やかになって来ました。年末も近い時期には駅前を飾るイルミネーションがとてもきれいで、立ち止まって眺めたり写真を撮る人も多く見られました。私の目には、発展著しい福岡市を象徴する景色のように映りました。
庄山 律子
今春舞鶴公園に桜を撮りに出かけた時の一枚です。桜も丁度見頃で楽しませていただきました。
夕方撮りに参りましたので、お花見が終わって帰る人、また夜桜見物でしょうか訪れる人が多い時をねらいましたが、数ある中から手前の赤い風船を持った親子がポイントになるかなと選びました。桜ももう少し欲しかったと思っています。
今津 盛一
しょうぶ満開時に初めてめぐり会うことができました。この日は小雨まじりで霧が出ており条件も良く、また赤いパラソルの女性も目立っておりアクセントとなりました。今後もこの環境が続くことを願っております。
上村 眞人
今年も舞鶴公園の桜は見事に開花しました。本丸跡の石垣には休日でもあり花見の人々が大混雑でした。まだ日も明るいのに、ブルーシートの上で食事をしながら短い花の一生を惜しむように楽しんでいる人達でいっぱいでした。