このコンテストは、花や緑に関する写真の募集や展示会を通し、緑の普及啓発を図ることを目的に平成12年度から取り組んでいるものです。
福岡市内のまちかどの花や緑、自然のなかでの遊びやくらしなどをテ-マにした写真を対象としています。
平成25年は296点の応募があり、審査を行った結果、ここにご紹介する24点の受賞作品及び今回創設したカレンダー賞が決定しました。
講 評
審査委員長 松下 則通
14回目を迎えた今回の応募総数は、過去最高だった昨年より50点ほど少ない296点でした。今年から「くらし」部門を「イベント」部門としたほか、本年の桜の開花時期が早まったことで「さくら」部門の応募も減少したことなどが要因では、と思います。
審査は、福岡市緑のまちづくり協会や同市緑のコーディネーターら5人が、各部門の特選4点を選び、その中で最も優れた作品を最高賞の推薦としました。
【推薦】「街中のオアシス」(石村 國男さん)博多駅前
車が見えない道路中央にある鮮やかな花壇が目に飛び込んできます。新たに見つけられたであろう撮影場所が、とても新鮮ですね。
花壇上部の真っ赤なのぼりも効果的です。アングル以外でも、通行止めとなった時間帯を狙い、適度な望遠で引き付け、タイトル通りに仕上げられた秀作です。
【特選「さくら」部門】「福岡城内の桜」(高崎 英明さん)福岡城内
画面全体に広がる主題の「さくら」が、点景の人物で一層強調できました。画面上部の青空に、時代を感じさせる福岡城址の屋根瓦と今日風の白いビル部分が見えることで、息苦しさを感じさせない開放的な好作品となりました。
【特選「しぜん」部門】「鷺の楽園」(飛嶋 慶一さん)福岡城跡のお濠
黒っぽい背景に浮かぶ7羽のサギが、ハスの開花を楽しんでいるかのような作品。光線具合のいい時間帯の撮影が良かったですね。欲を言えば、下の部分をちょっぴりカットすれば、画面の二分割は避けられ、主題はさらに生かされたでしょう。
【特選「まちかど」部門】「猫の目の街路灯」(角 芳郎さん)樋井川にかかるふれあい橋
通りかかった際のショットでしょうが、瞬時の感性が光ります。建物があることで場所も分かります。左側も青空だったら規定にそぐわなかったでしょう。この作品は、ちょっとした被写体に目を向けた典型的な“アイデア賞”でした。
【特選「イベント」部門】「どのはなみてもかわいいな♪」(塚野 克彦さん)清流公園
植え込みのカラフルなチューリップなどの花々とサクラを上手に絡めた作品です。イベント「福博花しるべ」での一コマでしょうか。後ろ向きの赤い帽子の幼児が、影と花々に溶け込んでしまったのが残念です。笑顔でも見えてれば、と惜しまれます。
最後に、審査に携わって一言。冒頭でも触れたように、今回から「くらし」部門がなくなり「イベント」部門が創設されましたが、新部門だけに応募数が極端に落ち込みました。この部門のイベントは、春の「福博花しるべ」と「福岡市植物園蘭展」のほか、秋の「グリッピキャンペーン」です。次回に向け、皆さんの力作が多数集まることを関係者一同、期待しています。
石村 國男
五月の連休全国一の人出を誇る博多どんたく港まつりのパレードの出発を撮ろうと出かけました。あまりの人出の多さに断念し博多駅に行きました。駅ビルに上るとパレードの隊列が地下から地上に上がってくるのが見え、中央分離帯に植え込まれた花壇の光景は、私には一時の清涼剤「オアシス」の様に思われました。
(博多駅前)
角 芳郎
この写真は樋井川の下流にある2階建ての橋・ふれあい橋の側にある街路灯です。街路灯自体が猫の目の様に見えてユーモラスです。
この柱につたがおおいかぶさり、妖怪の様に下を歩く人を驚かす様に見えます。秋にはこのつたが紅葉し又違った表情を見せてくれます。地行中央公園の近くにありますから散歩するのに最適です。
(樋井川にかかるふれあい橋)
内田 善雄
福岡市民であれば一度は訪れたことがあると思われる福岡市動植物園での写真です。
手前は木々の新緑がまばゆく、また、奥の方も緑が広がっており、全体的にとてもきれいな感じがしましたので撮影しました。
(福岡市植物園)
塚本 勝
この度大変な賞をいただききまして誠にありがとうございました。
私は現在80歳でございますが、今後とも体の続くかぎり、撮影にがんばりたいと考えております。今後ともご指導のほどお願い申し上げます。ありがとうございました。
(博多駅)
二階堂 茂
数多くの写真愛好家達が撮り尽くされた場所ですが敢えて挑戦を試みました。
季節感の強調を最大限に。路面に落ち葉が敷き詰める最終の秋模様を待ち。明暗差の大きい夕刻を狙い釣瓶落しとの競走をしました。尚点景の人物は丁度散歩にいらした親子連れの方です。
(舞鶴公園)
関東 博子
桜の花が満開の舞鶴公園でのライトアップを待つ間、夕日に輝くお濠の美しさに惹かれて撮影しました。
四季折々の花や野鳥の姿を楽しめる舞鶴公園は、大好きな撮影スポットのひとつです。
(舞鶴公園)
飛嶋 慶一
舞鶴公園のお濠の枯れ枝に留まる鷺と蓮を数十回狙ったが、普段は二~三羽で、蓮が次々と咲く頃は葉も茂り思い道理の写真に成らなかった。「鷺の楽園」を撮影した日は、下の枝に五羽いたが、上の枝にもと、待つこと数十分、一羽また一羽と集まって来た。良い写真は、計算+偶然+偶然の産物、偶然とお友達になるのが一番。
(福岡城跡のお濠)
本田 優子
城内経由のバスをよく利用します。車窓からの眺めは四季折々の木々が楽しめます。秋は大きなイチョウの木がまっ黄色になってきれいでした。次の日、太陽が少し西に傾いた時間に黄金色に染まった木の下で戯れている観光客も被写体に入れて撮った一コマです。
(舞鶴公園)
南 順子
今年の桜はことの他綺麗で、何度か舞鶴公園に通いました。福岡の春を満喫しているたくさんの笑顔に出会いました。お濠にはカワセミや桜の花びらを食べているヒドリガモも見られました。このアオサギはとても人懐っこく近づいてもなかなか逃げず、ポーズをとって花筏とのコラボを撮らせてくれました。
(舞鶴公園)
桐井 義夫
我が家のほど近くに、小さな梅林があり、今年は沢山のメジロが飛来しました「春は名のみの風の寒さ」でしたが、早春の陽光の中で撮影しました。メジロは動きが早く、3日通った撮影で合格点の作品は僅かです。この作品は、咲き始めの梅の花の淡いピンクと良い表情のメジロがマッチしてくれました。
(博多区諸岡)
高崎 英明
福岡城は交通の便もよく、さくらの時期には毎年のように見物に出かけています。さくらの本数も多く、満開の桜とお城の櫓、石垣などの光景は見事だと思います。結婚式を控えたカップルの式前撮影に出会うこともあり楽しいです。今回は「満開のさくら、見物客、櫓、お城の石垣」が写せるポイントを探して撮影しました。
(福岡城内)
西畑 修
3月23日、ライトアップされた舞鶴公園の夜桜を撮りに行き、その人の多さにびっくりしつつ、手当たり次第に撮影しました。
入賞作品は、下之橋御門の静かな雰囲気の中でライトに浮かぶ、伝潮見櫓と桜の凛とした佇まいが夜空と堀に映える様を切り取りました。
(舞鶴公園)
塚野 美津子
春の陽気に誘われて、散歩中に出会った桜が丁度満開のときを迎えていました。福岡の街の真ん中にある桜並木です。こぼれんばかりに咲いた桜が、無機質になりがちなガラス張りのビルを彩って、にぎやかな街も一層華やいで見えました。
(アクロス福岡)
中村 克実
桜が前日の雨で散り、あたり一面が薄いピンク色で覆われている。そこに外国人の女児が大きくハートの形とLOVEの字を書き、無邪気に遊びまわっている様子が目に入ってきた。同じ年頃の孫娘を思いつつシャッターを切りました。
(舞鶴公園)
大野 隆幸
福岡市の中心舞鶴公園の桜は福岡屈指の名所でいつも素晴らしく、見物客の皆様を楽しませる場所です。今年は桜の開花も早く公園内の黒門附近の桜は満開でした。
丁度撮影中桜トンネルの光景の中二人のベビーカーを押してくるお母さんが目に入り、桜の魅力と構図を考えたバランスの良い作品となり最大限に引き出しています。
(舞鶴公園)
高鷹 春一
植物園は福岡市のいこいの広場で静かな所です。桜の季節には植物園の周辺も素晴らしいです。
晴天の中桜を大きく入れて撮影して見ました。桜木の下ではグリーンがとてもきれいで子供たちが走り回って遊んでいる所を写して見ました。その中の1枚です。
(福岡市植物園)
塚野 克彦
多くの花が一斉に満開となり、春の陽気に誘われ舞鶴公園から中央公園、清流公園へと、まち中の素晴らしい景色をカメラの眼で再認識しながら撮影しました。その中で最もインパクトを感じたのが幼稚園児が満開の花に囲まれてリズミカルに駆け廻る仕草に、春風に乗って「チューリップの花」の歌が流れてくるような素晴らしい光景を感じました。
(清流公園)
橋本 禎寛
博多駅と天神の間を10万本のチューリップで彩るイベント「福博花しるべ」。写真は「はかた駅前通り」で撮影しました。赤、白、黄色など様々な色や種類のチューリップが沿道に植えられて、いつもとは違う福岡の街が楽しめました。天候もよく、春の日差しが気持ち良いこの季節にピッタリのイベントだと思います。
(博多駅前通り)
伊藤 蓉子
十万本のチューリップロードの催しがあるのをテレビで知り、天気のいい日、博多駅から天神に向かって歩きました。丁度中央公園の近くの橋の上まで来た時、チューリップの花が見事に咲きその後ろには、桜の花が川面に写り、ふたつの花のコラボレーションに一瞬目を奪われてしまいました。
(中央公園近辺)
足立 勝昭
博多駅から天神中央公園までチューリップなどの花が咲いていることを知り、博多駅前から花を辿って写真を撮りながらウォーキングをしました。どこも綺麗だったのですが、清流公園は小さい公園だけど、沢山の可愛い花が咲いていたうえ、川沿いの街並みのロケーションが良かったのでカメラのシャッターを夢中で切りました。
(清流公園)